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【活動報告】相談会(6/8,6/9 @福島県いわき、二本松)

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むすびば共同代表の みかみです。
この6月は夏休みの保養情報を中心に全国から受け入れ支援団体が集まり、福島県や栃木県など4ヶ所で現地相談会を実施します。
前半の8日9日が終了しましたのでご報告します。

[現地相談会/発足の経緯]
2012年2月11、12日「放射能からいのちを守る全国サミット」が福島市で開催され、支援活動を行う市民が全国各地から多数参加した。
二日目には70余りの受け入れ団体による「ほよ〜ん相談会」を実施。放射能汚染地帯に暮らしながら悩んでいる方達の様々な相談(保養・避難・移住・法律・健康)を全国規模で受ける「場」が初めて草の根の市民力で創られた。
そしてこの「いのち全国」を契機に、翌3月から相談会活動は有志団体の呼びかけで継続的に取り組まれ、2012年7月「311受入全国協議会」が発足して以降は、同協議会内の「相談会WG」が主催する形に発展した。
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6月8日(土)「いわき・茨城相談会」
小名浜公民館(福島県いわき市小名浜愛宕上7-2)
共催:いわきの子どもを守るネットワーク
http://wa-f.com/
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今年2月に福島県の浜通りで初めて「いわき相談会」を実施しました。
その時の会場はいわき駅前でしたが、今回は北茨城からの相談者も来やすいようにと配慮して場所が小名浜になりました。
いわき駅から乗り換えて泉駅で下車。常磐線水戸行きの車内には東京都内の路線図が貼られ、首都圏が近いことを意識させられます。
小名浜は海岸線に沿って小名浜臨海工業地帯が広がり、ホルマリンやメタノール、液体アンモニアなどを製造する日本化成の工場などがあり、高い煙突のあちこちから白い煙がたなびく町です。住民の方達は311大地震の際、工場の倒壊などによる爆発や化学物質汚染が発生しないかと、それをいの一番に心配されたそうです。
小名浜の山側後方には常磐炭礦の閉山期を描いた映画「フラガール」で有名な常磐ハワイアンセンター(現・スパリゾートハワイアンズ)があり、福島県富岡町から茨城県日立市一帯に広がっていた首都圏に最も近い常磐炭田の歴史と福島県の原子力発電所で作られる電気が東京で消費される構造を再認識させられる町でした。
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小名浜には全国から20団体が参加し、北海道からは「札幌むすびば」、「夕張夢再生館」、「フクシマとつながる苫小牧」、「こどもメンタルケア相談(札幌の医師)」が参加しました。
毎回好評の北海道の野菜プレゼントですが、今回は「連合北海道札幌地区連合」、「らる畑」、「HAVE札幌市場」からご支援いただきました。
会場運営は「いわきの子どもを守るネットワーク」のお母さん達が担当。
会場探しやチラシの配布、当日の運営、交流会などを支えてくれました。
原発事故直後にいわき市にもヨウ素131が降ったという事実を後で知り、 子どもに初期被曝をさせてしまった後悔にさいなまされ続けているが、「いわき市は放射線量が他の町に比べたらたいした事はないのにいつまで気にしているの??」と周囲の人たちに言われてしまうので、健康被害の悩みを抱えていることも声に出せないまま、心の内側に抱えて生活している相談者が多く、私達と話すとほとんどの方が堰を切ったように胸の内を語り出します。
あいにく後半は激しい雨となりましたが、いわき市を中心に60名程の来場者が夏休みの一時保養企画を捜したり、移住相談やメンタルケア相談を受けるなど、みなさんとても熱心でした。
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6月9日(日) 「二本松相談会」
二本松福祉センター(福島県二本松市亀谷1-5-1)
共催:NPO  Earth Angels
http://ameblo.jp/earth-angels130115/
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午前7時。小名浜のホテル前から皆でマイクロバスに乗り込み、中通りの二本松市へ出発。前日の雨模様とは一変して晴天に恵まれ2時間弱で到着。
福島市と郡山市の間に位置する二本松市は高村光太郎の妻・智恵子の故郷。
町の背後には標高1700 mの安達太良山が美しい佇いをみせ、戊辰戦争で敗れた二本松少年隊の悲話が残る城下町です。
地元で運営を担ってくれた「NPO  Earth Angels」も子育て中のお母さん達がこの春から活動をスタートさせたばかりのグループです。今回は二本松市と二本松市教育委員会からの後援を受け、学校から各家庭にチラシの配布をしていただくという画期的なことをやってのけてくれました。(拍手)
このNPOを立ち上げた安斎さんは、お子さん達と共に山形県に一時避難されていましたが、様々な事情から今年の春に二本松に帰ってきました。ご自分も複雑な思いを抱えながらも、地域の人たち同士が出来るだけ前向きに悩みを話し合えるようにしていきたいと「Earth Angels」を結成。小さなお子さん達の子育てをしながらの活動ですが、明るく前向きに生きようとする安斎さんはきっと他のお母さん達にも良い影響を与えてくれると思います。
二本松相談会には前日の小名浜に引き続き23団体が参加。地元の二本松をはじめ、郡山、本宮、川俣、福島、国見、須賀川、白河と広域から100名余りの来場者を数え、日曜日なので家族全員で来ている方もおりました。
みなさん各地のブースを丹念に回り、その後知り合い同士が会場中央のお茶コーナーで情報交換をしあう光景が目につきました。
今回の2日間は「こどものメンタルケア相談」を開設し、札幌の小児科医で児童精神科医の北川先生に担当していただきました。何組かのお母さんとお子さんが相談されていましたが、今後も気軽な形で話しが出来るメンタルケアの専門的な相談窓口は必要だと痛感しました。以前から繋がっている方が相談されたので、ご本人の同意の上で同席させてもらいましたが、大変勉強になりました。
夏休みの保養のこと、移住のこと、食べ物のこと、健康のことなど、相談内容は共通していながらも複雑で十人十色のため、ブースに座る者達も細やかな心の配慮や言葉が求められ、いつも自分自身の人間力が問われます。
そんな時、持参した名物お菓子を食べてもらうことで気持ちを緩めてもらえることも多く、お菓子は大事な相棒です。そして毎回ご支援いただいている北海道の野菜は今回も大好評。来場者の方達にはジャガイモやタマネギの袋を笑顔で受け取ってもらいました。
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それにしても、残念ながら1年前に相談会で訪問した時にに比べて二本松の空間線量はほとんど変りがなく、相変わらず高いのには驚きました。
20130609二本松-1.jpeg会場の二本松福祉センターのモニタリングポストは 0.378 μSv/h 。
20130609二本松-2.jpeg同じ場所で持参した線量計では0.42μSv/h 。
20130609二本松駅前-3.jpeg帰る間際に二本松駅舎の直ぐ外で計測してみたら、そこは信じられないようなプチホットスポットで、1.03 μSv/h  という高い数値!!
いくら除染をしても風や雨が運んでくるので放射能汚染の数値は下がらず、そういう中でこの町にもたくさんの子ども達が暮らしているのだと思うと帰りの電車の中ではつい無口になってしまいました。
しかし、こうした現実から目を背けずに、だからこそ今すぐ転居することがままならない人たちに対しての相談会活動は重要ですし、全国各地の保養を中心とした受け入れ活動も息長く続けていかなければなりません。
現地の実情を持ち帰りながら、相談会活動も更なる工夫が求められていることを実感しました。
[報告:みかみめぐる]